
私の栽培方法では、肥料や農薬に関する知識はそれほど必要ありません。また、「菌ちゃん農法」に取り組む中で、土壌からどのように窒素を吸収し、植物が成長するのか、普通の肥料を使った栽培より大きく育つのかは理解できてきました。
しかし、自然農法や菌ちゃん農法で野菜が大きく育つことは分かっても、肝心の「野菜の育て方のコツ」については、もっと根拠を持って理解したいと感じています。そこで注目したのが、「植物ホルモン」です。
上の写真、少し観察してみてください、、、若干徒長しているのは無視して。娘が刺した棒とよくわからない文字、どうして刺したのかは置いといて。
芽が右にかたむいていると思います。これがオーキシンの作用です。家庭菜園で使えそうな特徴を簡単にまとめました。
オーキシンの特徴
- 光を感知する
-
あの偉大な植物学者、『チャールズ・ダーウィン』とその息子『フランシス』もこの研究をしていました。上の写真で見て取れる、右に傾いているのもこの影響だと思われます。光に向かって曲がっていくという事です。上の写真では、右側のライトだけを当てて、遊んでみました、写真では右に傾いたのを、左になおしているところです。
- 発根を促す
-
『見てみてください!、この根っこ!』とよく聞くフレーズの通り、よく育つ野菜は、根が沢山あります。『オーキシン』が根の先端に届くと、新しい根が盛んに作られます。
- 結実性や下向きにつく果実の糖度を上げる
-
私は使ったことがありませんが、『トマトトーン』はオーキシンを化学合成したものです。詳細は見てみてください。効果が無いのなら、こういった製品は作られませんよね。
- 新芽部分で作られる
-
新芽部分で作られて、重力方法に移動し、根まで行くと発根作用が出る、そんな流れになるようです。
- 傷口の治癒を促す
-
根から上へと移動する若返りホルモン「サイトカイニン」と、上から下へと移動する「オーキシン」が出会い、その場所に傷口がある場合、両者の働きによって傷の癒合が促されます。
まとめ
本当に面白いホルモンですよね!。家庭菜園で活用できそうな、その他のホルモンの多くは、根から上へと移動するものが多いようです。つまり、「オーキシン」が発根を促し、育った根からさまざまな有益なホルモンが生まれるということ。まさに植物にとって重要なホルモンですね。
まだ検証はしていませんが、例えばミカンやトマトなどの果実がたわわに実り、その重みで下向きになると、上から降りてくる「オーキシン」の影響で、他の果実より甘くなるのではないか——元気がない苗があれば、紐で脇芽などをまとめて上向きにすれば、元気になってくるんではないかと——そんな仮説を考えています。今年の栽培がますます楽しみになりそうです。