【菌ちゃん農法 炭素循環農法】菌ちゃん農法の基本から具体的なステップまでを詳しくご紹介

慣行農法で家庭菜園をやると。「土壌改良ってどうすればいいの?」、『この野菜はどんな肥料がいいんだろう』と、わからないことを本やネットなどで、調べる事が沢山あると思います。

私も家の庭の慣行農法から、畑を借りて週末農業をやるようになり、『肥料とか堆肥とか難しいし時間がない、できるだけ簡単な方法でやりたい』、子供のために化学肥料や農薬に頼らずに安全安心な野菜を育てたいけど、「肥料を入れないで本当に野菜が育つの?」と色々考えていたときに出会ったのが「菌ちゃん農法」でした。

このブログでは、家庭菜園初心者でも簡単に実践できる炭素循環農法の一環として、菌ちゃん農法の基本から具体的なステップまでを詳しくご紹介します。自然の力を借りて、家庭菜園で健康な野菜を育てる方法を一緒に学んでいきましょう!※林幸美さんが提唱する炭素循環農法とは、違う点があります。

目次

炭素循環農法とは

他の農法も知りたい、どんな違いがあるの?そんな方は先にこちらをご覧ください。

・炭素循環農法の概要

ブラジルの野菜農家、峯均は、「山の木は水も肥料も与えられずにどうしてあれほど大きく育つのだろう」と考え、毎日のように山に入り、土を掘ったり、匂いを嗅いだりして徹底的に観察しました。彼が確立した農法を、近隣のキノコ栽培農家である林幸美が既存の知識をもとに理論づけ、一般化しました。峯氏は、「畑ではまずキノコ菌が働き、土を作る。キノコ菌を活性化できれば、他の微生物も自然に働く」と述べています。

・提唱者による炭素循環農法の基準
  • 慣行農法より収量が高い
  • 慣行農法より食味と栄養が優れる
  • 慣行農法より気象変化に強い
  • ほぼ無施肥
  • ほぼ無潅水
  • 病虫害防除が不要
  • 連作が可能
  • 土壌流亡がない
  • 土壌肥沃度が向上する                        Wikipediaより引用
  • 『奇跡のリンゴ』で有名な木村さんのリンゴはとても長持ちするといいますが、林幸美さんも、本物の野菜は、一定期間熟成した方が美味しい野菜になると言っています。肥料栽培の物は少しでもおくと不味くなる、つまり時間の経過とともに腐敗が進むから。と言っています。新鮮野菜という言葉が、新鮮じゃないと不味い野菜に聞こえて少し印象が変わりました。
  • 隣の畑でブロッコリーを作っていた人が『ネットもかけないのにどうして虫が来ないの?うちはネット掛けたのに虫にだいぶやられたよ』、と言われ一年目のまだ肥料が残っている畝だと思うんですが、これだけ違いがあるんだと驚きました、しかし若い畝だけあって葉物野菜だけは少し被害が多かったように思います。ですが連作障害も出ませんでしたし、他の炭素循環農法の基準も満たしていたと思います。

菌ちゃん農法とは?

菌ちゃん農法の基本原理

化学肥料や農薬を一切使わず、木、もみがら、竹、雑草などで美味しい野菜をつくる方法です。肥料分は、糸状菌、窒素固定細菌などの協力で、空気中の窒素を利用します。

炭素循環農法との関係

「菌ちゃん先生」こと「吉田俊道氏先生」がyoutubeなどでも紹介されていますが、ご本人も動画の中で「菌ちゃん農法は炭素循環農法の応用」と紹介されています。

家庭菜園での菌ちゃん農法の始め方

簡単な説明になってしまうと思うので、気になった方は菌ちゃん農法のやり方がわかりやすく書かれた本もあります、オススメです。

必要な道具と材料

・菌ちゃんの食べるもの(木、もみがら、竹、雑草) ・くわ ・スコップ ・黒ポリマルチ(180幅のもの、普通に買うと長すぎるので、短い物が欲しい方は、菌ちゃんファームのネットショップで10mで販売しています。)、重石(ない場合は畑の土を乗せます)、マルチ抑え(通称トンボ) 

準備と手順

STEP
菌ちゃんのエサを集める

木(切ったばかりの木は、糸状菌がつくまで時間がかかります。)、落ち葉、雑草(数日おいて乾燥したもの)、竹、もみ殻(もみ殻も、雨ざらしにして糸状菌がつきやすくした方がいいです。)、竹

STEP
高い畝を作る

45㎝以上の高さの畝です。私の畑は水はけがとても悪いので55㎝以上と決めています。

幅は130㎝でやっています。

STEP
溝に水がたまらないように、水の出口を作る。

畝が水浸しにになると、糸状菌が消えてしまうため、その対策です。

STEP
畝の上に用意した、菌ちゃんのエサを乗せる

たっぷり乗せます。

STEP
土を乗せる

ふわふわした状態だと糸状菌が増えにくいけど、乗せすぎて抑えすぎるとそれもよくないみたいです。

動画などで確認するのがいいと思います。

STEP
かまぼこ型に整地する

マルチの上に水がたまるのを防ぐためです。

STEP
雨にあてる

雨にあてるのを待てない人は、たっぷり散水して十分草を湿らせます。

STEP
黒ポリマルチで覆う

黒ポリマルチで覆い、トンボで止めていきます。

STEP
マルチの上に重石を乗せる

マルチの両肩に、点々と重石を乗せていきます。強風でマルチが飛ばされないため、また石を乗せたところには地下から水が上がり畝に適度な湿度を与えます。

STEP
一か月後、、マルチの中を確認する

中の草などのカサが減りマルチの張りがゆるんできます。その際、マルチの中を確認し、乾燥しすぎ、湿りすぎているなどを確認し、石を大きくしたりたり溝の深さを調整し対策をとります。

STEP
2、3カ月後、畝の完成

定植できるようになります。

菌ちゃん農法の実践例

私の家庭菜園ではじめて炭素循環農法に触れた時の実践例です。

左の写真は、慣行農法で家庭菜園をやっていた頃の家の庭です、このころは、野菜ごとに畝を作り、肥料・堆肥を入れ、連作障害の対策、肥料が足りなくなれば葉っぱは黄色くなったり、あげすぎれば虫が来たりして大変でした。

右の写真は同じ所に、初めて菌ちゃん農法の高畝を作った写真です。※参考にはしないでください。

初めて作った畝は2月の中旬に作り、その年の5月に定植しました。

この年は、『去年までのいらない肥料を野菜に吸わせたい』、『もしかしたら肥料がなければ野菜が育つはずがないから葉が黄色くなって枯れるかもな』 そんな半分諦めている思いでした。

この際、自然の厳しさを子供に教えよう、今年は子供に好き放題やらせてあげようと、好きな野菜を好きに植えていいから一緒に園芸店行こう!!と誘い、植えましたが、目論見は外れて病害虫の影響もなく元気に育ち、例年より収量も上がりました。『本で調べながら頑張ってた数年は何だったの?』とあっけにとられていました。

菌ちゃん農法の効果と注意点

期待できる効果

家庭菜園では特に、せまいスペースでやるので連作障害を考えなくてもいいというのは大きいと思います。

肥料代がかからず経済的です。

よくある失敗とその対策

私が実際失敗して、現在注意してるのは以下の4点です。

  • 畝幅を取りすぎてマルチが足りなくなる。
  • 竹や木などはできるだけ小さくする(大きいままだと定植の際とてもやりずらくなります)
  • 炭素資材の乗せすぎ、かさが厚くなりすぎて、土が見えるまでが深くなり定植が、やりずらくなりました。
  • 大量の炭素資材の関係で、ダンゴムシが発生しやすくなるので対策をする。こちらをご覧ください

まとめ

林幸美さんが提唱する炭素循環農法とは、違う点が色々ありますが、調べていると考え方は同じ農法です。家庭菜園では、菌ちゃん農法はとても面白くオススメの農法です。ぜひチャレンジしてみてください!

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